お葬式のならわしイロイロ

先月のインスタライブで
私も知らなかった供養の形を教えていただいて
前回のコラムにまとめてみましたが、
『お骨仏』に関しては、やはりご存じなかったという方が多く
「興味あります!」などのご反響を多くいただきました。

そのインスタライブで他にも話題が繰り広げられたのが
『火葬』のお話でした。

棺には入れられないものがある という話題から、
お葬式や火葬にまつわる様々な風習の話になりました。
棺には、故人が好きだったものや愛用品など
色々入れてあげたくなっちゃいますよね。
「自分が死んだらこれを棺に入れてほしい」という大事な物もあるかもしれません。

基本的に、金属やガラスなどの燃えない素材のもの、
瓶や缶入りの飲み物などは、燃えずに残ってしまったり
火葬中に割れる、破裂するなどの危険があるので
入れない方が良いそうです。

ではお金(硬貨)はどうなのでしょう?
硬貨も当然燃えないですよね。

ライブ中に視聴者の方から
「うちの地域では10円玉を棺に入れますよ」
とのコメントをいただいたことをきっかけに
他数名の方からも「うちも!」というお声をいただきました。

昔は、亡くなった人がこの世とあの世の間にある
三途の川を渡るための渡し賃として
六文銭を棺に納めていたそうです。
北海道や東北の一部の地域では
この習慣が今も残っているそうなんです。
今は「文」の硬貨がないので、同じ銅銭の10円玉を入れるようになったとのこと。

滞りなく無事にあの世に行けるように
あの世でお金に困らないように
という想いも込められているそうで、
火葬後の10円玉は、
お骨と一緒に骨壺に納める方もいらっしゃれば
御守りとして持っておく方もいらっしゃるそうです。
家族や子供の人数分の10円玉を棺に入れ、
それぞれが持つことができるようにしているお家もあるとのこと。

先にもお伝えしたとおり、
金属を納棺することは基本的にはNGですし、
お金を変形させたり燃やしたりすることも原則NGですが
こういった習慣がある地域の火葬場では認められているんですね。

それから
「妊婦さんは火葬場に行ってはいけない」というコメントもいただきました。
これまた勉強不足で、私は聞いたことがなかったのですが
地域性を問わず、全国的に今でもそう言われることが多いようです。

妊婦がお葬式に出るとお腹の赤ちゃんに災難が降りかかる
妊婦は火葬場でお骨を拾ってはいけない
火葬場やお墓に行くと赤ちゃんが連れていかれてしまう
このような言い伝えがあるようなのですが
調べてみると、これには妊婦さんへの温かく優しい理由がありました。

昔の火葬場は今と違って
火葬炉は中の様子が見えるものだったり
冷暖房設備も、衛生環境も整っておらず、
室温の管理、においや煙の問題があったり…
もっと昔は火葬より土葬が主流だったので
感染症などのリスクも高かったといえます。

火葬される様子が見えてしまうのは、
妊婦さんにとってはショックが強いだろうと…。
そして母体に影響があってはいけないと。
夏は極端に暑く、冬は寒い中の参列は体に障るし
つわりの酷い時は、においや煙で益々つらくなりますよね。
まして、感染症にかかってしまったら
お腹の赤ちゃんへの影響は本当に心配です…。

こうしたことから、
妊婦さんを無理して参列させないようにという
優しい想いによって『言い伝え』が生まれたようです。

今の火葬場は、昔とは比べものにならないほど綺麗で
衛生環境も整備され、
においも煙も暗いイメージも無くなりました。・・・が、
お年寄りや妊婦さんご本人が言い伝えを気にされることも多いそうです。
この場合、鏡を外側に向けてお腹に当てておくとよい
と言われています。
(鏡のこともインスタライブのコメントから学びました)
お腹の赤ちゃんを守るために鏡で邪気を祓うとか、
悪いものを跳ね返す、厄除けの役割ということですね(^^)

お葬式や火葬にまつわるならわしや言い伝えは、他にも
子のお葬式に親が参列してはいけない
親をこれ以上苦しませないように、また親より先に亡くなったことを子に後悔させすぎないように…という意味があるようです
火葬場の行きと帰りは同じ道を通らない
出棺時に棺を水平にグルグル回してから霊柩車に乗せる
故人の使っていたお茶碗を出棺の時に割る
これらのならわしは、故人がこの世に戻らないように、無事に成仏するように…という想いが共通しています
釘打ちの儀(火葬前に棺の蓋を釘で石などで打つ儀式)
家族が「死」を受け入れるため、また死者が戻らないように封じ込める…などの意味があるようです

他にも『逆さ事』と言われる
逆さ水(水にお湯を足して適温にする)や
逆さ布団(布団を上と下を逆にする)や
着物を左前に合わせたり、紐を縦に結んだりするのは
この世とあの世は真逆の世界だという言い伝えに基づいています。

私自身も子供の頃、お茶碗によそわれたご飯にお箸を刺して「それは仏様のご飯と同じだ!」と怒られた記憶があります。
うちは無宗教ですが、こういった時には普通に「仏様」という言葉が使われるんですよね。
日本人には『死』や『故人』に対しての想いや考え方がいかに深いか…を改めて思い起こしました。

長くなってしまいましたが、最後に笑い話を。
インスタライブの中で
「そういえば火葬場の職員が、遺灰の中にあった銀歯を集めて売っていたという話があったなぁ」
というコメントがあり、みんなで大爆笑(≧▽≦)
ネットで調べたら、約10年前にとある火葬場で、
骨上げ後に遺灰の中に残っている金歯や銀歯を探し集め
それを売って収益をあげていた…
という事件(?)が実際にありました。
ちなみに手間がかかるわりに、そこまで大きな金額にはならなかったようです(笑)

お葬式や火葬には様々な言い伝え、ならわしがあり、
そこには故人や参列する家族に対しての愛があったんだなとしみじみ思いました。

地域によっては、まだまだ色んな風習がありそうです。
「うちの実家の地域ではこういうことするよ」
「おじいちゃんのお葬式でこんなことあった」
などがあれば、是非教えてください♪
また、こちらに載せた言い伝えやならわしに
「他にもこういう意味や理由もあるんだよ」
とご存知の方も、是非 こちら にお願いいたしますm(__)m☆

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